あの「枯れ葉剤」を散布してつくられた大豆を食べる気になりますか?
トウモロコシを原料とした食用油、トウモロコシを食べて育った牛豚
を口に出来ますか?
知らぬ間に、少なくともテレビ新聞等では一切問題とされないうちに、
これらが現実のものになってきています。
友人Hさんからのメールで、
農林水産省および環境省が
「遺伝子組み換えダイズ、ワタ及びトウモロコシの第一種使用等に関する
審査結果についての意見・情報の募集(パブリッックコメント)」
を行なっている(今週金曜日7月11日締め切り)
ことを知り、
恥ずかしながら初めて「種子会社からの申請→農水省の承認」という
虚構システムを知りました。
遺伝子組み換え作物の輸入量が世界一ということは憂慮していましたし、
このブログでも何度か触れてきました。
「TPPは農業問題?」(2012年12月6日)
「遺伝子組み換え作物」(2013年2月2日)
「TPPの核心」(2013年7月21日)
しかし、国内栽培でもこれだけジワジワと進められてきているとは。
「第一種使用等」とは、
環境中に遺伝子組換え生物等が 拡散することを防止するための措置
(拡散防止措置)を執らないで 行う使用のことで、
つまり種が飛散して自然交配してしまう危険があるということです。
承認までの流れとしては、
モンサントやダウ・ケミカル、デュポンといったバイオ会社が農水省に使用許可を申請
→農水省が生物多様性影響評価を学識経験者から参考意見を得て審査
→パブコメを経て申請許可
となっています。
農水省は2009年8月28日以来これまで、十数回に渡って、
枯れ葉剤耐性やBt毒素の遺伝子組み換え作物いついての
隔離圃場での試験用、さらに栽培食用飼料用への申請を
承認してきています。
「食の安心安全」って、ナンだ!?
有機JAS規定なんて意味ないじゃないか!
農水省の審査は、
遺伝子組み換え作物の人体や環境へ実体的な危険性についての実験審査
では全くありません。
またパブコメも、
過去に専門的に意見情報を投稿してる個人団体も多数いらっしゃいます
(例えば、生活クラブ)が、「問題なく承認」されてきています。
まさに「ブラックボックス」への投稿です。
これこそ重大な問題ですが、
それに対しての批判が今回の目的でないので、
話を遺伝子組み換え作物の危険性に戻します。
前記農水省サイトにある申請リストにある形質について。
アリルオキシアルカノエート系除草剤とは、
ベトナム戦争で使われた枯れ葉剤の一種2,4-Dです。
チョウ目害虫抵抗性とは、
殺虫毒素(Bt毒素)を遺伝子の中に組み込んでいるということです。
枯れ葉剤耐性遺伝子が組み込まれてると、
作物に除草剤を散布してもその作物は枯れず他の草だけが枯れてくれます
から、極めて便利!
ということは使用量も格段に増えることに。
枯れ葉剤を散布した作物を口にするという恐ろしさ、
散布された農薬が土・水・大気を通して拡散する恐ろしさ
があると言うことです。
Bt毒素を組み込んでいるということは、
その作物を食べた虫が死ぬ
つまりは種・作物自体が殺虫剤。
こんなトウモロコシ食べられますか?
Bt毒素は虫には致命的でもほ乳類には無害だとされていますが、
Btトウモロコシを2年間あたえたラットでガンなどの主要が発生したという
研究もあります。
フィリピンでは大勢の農民が、それを食
べて下痢するなど健康被害を実感し、懲りてしまって、栽培はしても、もう誰
も食べようとしないと言います。
(「失敗の10年―GMコーン に騙された農民たち」
)
実際には家畜飼料用が大半でしょうが、
カナダの調査では、一般的な食事をしている妊婦の93%の血液から
Bt毒素が検出されています。
トウモロコシ→家畜→人体
と蓄積されていくものと考えられます。
では、私たちはに何が出来るのでしょう?
フランスでは遺伝子組み換えトウモロコシの栽培禁止を今年5月に法制化しています。
遺伝子組み換え作物遺伝子組み換えバイオ企業があるアメリカですら、
反対意見の多さに承認を保留しています。
やはり決めては消費者の意見(拒否)です。
ここ一週間これについて本を読み返したりネットで調べたりして、
この国の行政のデタラメさ、
重要だけど不都合なことは伝えないマスコミのデタラメさに、
怒りと失望を覚えました。
でも、そうは言っていられない。
今はネット時代。
パブコメに反対意見を投稿する小さな行動からスタートし、
皆で情報を拡散し(「一日一善」ならぬ「一日一伝」)、
行政の重い腰を動かさないと。
今回のパブコメ投稿先はこちら、11日迄です。
それにしても、
原発もそうだが、この手の問題は難しい。
反対派と推進派が必ず存在する。
「みんなが幸せ」「地球との共生」「持続可能性」
の物差しで観れば、結論は明らかなのだが、
「自分たちの欲」「目先の便利」を強く主張すると、
原発も遺伝子組み換えも推進になってしまう。
2014年07月06日
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